おすすめ本

リブロスタッフによるおすすめ本のご紹介

『アマリアの別荘』

パルカル・キニャール / 青土社 / 2,730円(税込)
9784791765485

 パスカル・キニャールの久しぶりの現代小説。
 同居していた恋人の浮気を知ったアンは、決然とこれまでの生活を処分して新たな人生を始めようとする。イタリアの島にあるアマリアの別荘に住みだしたアンは、新しい生活を始められたかに見えたが......。
 パルカル・キニャールらしく、音楽が中心に添えられた小説。老いゆく女性と、海の表情が美しくマッチした美しい描写に繰る手が止まらなかった。
 主人公アンの毅然とした決断と、新しい生き方の模索は、惰性で生活する人々には憧れを抱かせるだろう。自立した女性の生き方のひとつの提案として、または生き方を変えることの難しさとをまざまざと描いている。
 女性の読者がどう感じるのかが、気になるところ。
(商品部 政木敬一)

アマリアの別荘

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『悪貨』

島田雅彦 / 講談社 / 1,680円(税込)
9784062162487

 『優しいサヨクのための嬉遊曲』でデビューしてからもう27年も経っているが、この新作もまた「優しいサヨク」のための物語である。体制への反逆は成功すれば革命だが、失敗すればテロになる。果たしてこの主人公の「偽札」を使った反逆はどちらか。
 柄谷行人の「NAM」、あるいは村上春樹『1Q84』の「さきがけ」をも思わせる「彼岸コミューン」がおもしろい。そしてこのコミューンと偽札の関係。いろいろなことが繋がっていて、それを辿っていくと世界の構造に触れてしまう。ミステリー小説のように読める現代文学の傑作。
(商品部 野上由人)

悪貨

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『彼女との上手な別れ方』

岡本貴也 / 小学館 / 1,365円(税込)
9784093862813

書名だけでは絶対に手に取らない種類の本
なのですが、読んでみると想像と違う結末が・・・。
と、人に言われて読んでみました。その通りでした。
優しい優しい物語でした。優しい人達がたくさん登場します。
私はジョニーのところが好きです。
読んだ後に、色々な事を考えました。自分も、色んな人の
優しさに支えられながら生きてるんだなぁとか・・・。
もっともっと色んな人に優しい自分になりたいなぁとか・・・。
反省したり、感謝したり。本当に優しい本です。こういう本が
もっとたくさん売れるといいなと思います。
リブロ川越店 堀越秀美

彼女との上手な別れ方

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『いち、にの、さん。』

実谷蒼依 / ポプラ社 / 1,260円(税込)
9784591118238

カフェ・リブロ作家養成ゼミから生まれた本

"家庭"と"学校"。そのふたつに否定されれば、小さな世界はあっけなく絶望に食いつぶされる――。小5で自傷を始め、16歳でマンションから飛び降りた「死にたがりや」の女の子が、あがき続けた末に見つけた「生きる意味」とは? 悪戦苦闘した数年間と、やがて一筋の光がみえ、前向きな気持ちが芽生えるまでを綴った、感動の手記。
 
「一人になり、こころが頑なになればなるほど、何かに触れようとして、手を伸ばす。この本は、その手をそっと握ってくれる、そんな一冊です。」
リブロ松戸店 小国貴司)

いち、にの、さん。

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『ザ・ロード』

コーマック・マカーシー/黒原敏行 / 早川書房 / 840円(税込)
9784151200601

 理由が明らかにされていない災厄後の世界。灰色の厚い雲が空を蔽い尽くし、平均気温は下がり続け、わずかばかりの人間が生き残っているが、動植物は死滅しているので、狩猟や農耕を糧にすることはできず、世界はもはや再興の余地のないほどまでに荒廃している......その中を父と子が南に向かって旅をするというお話です。
 生き延びるためには、崩壊前の世界の遺物である缶詰などの保存食を探し廻るか、他の人間を捕らえて食べるしかありません。子である少年は、物心ついた時から今の世界しか知らず、父からは自分たちは善き者であり「火を運ぶ者」であると聞かされ、それを信じています。火を運ぶとは何か、その説明は記されていません。行く先々でつらく酷い出来事に遭遇しますが、少年の無垢は、世界の慄然とする光景と凄まじいコントラストを成し、目が眩むほどです。物語が進むにつれ、絶望は深まるばかりですが、その果てのほんの微かな希望の灯りに、読む者はほとんど茫然となるでしょう。
リブロ東松山店 鈴木学)

ザ・ロード

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『ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘』

水木悦子/赤塚りえ子/手塚るみ子 / 文藝春秋 / 1,500円(税込)
9784163720500

 リブロ池袋本店に遊びにゆくと「ゲゲゲの女房」の隣に見逃せないタイトルの書籍がつんである。それは何かと言えば「ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘」というタイトルの本。一瞬、らららって何だっけ? と思うのだが、思い出した途端、あまりのタイトルのうまさに俄然、興味がわく。タイトル通り、漫画の神様と言われた著者たちの娘さんの座談会の本とでも言おうか。神様と言えど、娘たちには所詮「親父」である。「○○先生に誘われた」「机のひきだしにパンツが入っていた」「お父ちゃんは汚い話が好き」など、笑っちゃう話もあれば、親父に対する葛藤とどう闘ってきたか、とひきこまれる。視点が面白い。それと三人でテーマを比較しあっている、というのもいい。「ゲゲゲの女房」と一緒にいかがでしょうか?
リブロ錦糸町店 河又美予)

ゲゲゲの娘、レレレの娘、らららの娘

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『食堂かたつむり』

小川糸 / ポプラ社 / 380円(税込)
9784591115015

 久しぶりに泣かされてしまった。まずは母と娘の関係に。そしてエルメスとの別れのシーン!
 生きること、食べることの大切さ、食べる為に殺されるものたちへの感謝の気持ちを忘れないようにしようと思った。
 読んでいると料理のいい香りがしてきそうで......食べに行きたくなります。
 終始心がポカポカして、ほっこり心地よい絵本のようなお話です。
リブロ調布店 飯塚芽)

食堂かたつむり

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『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』

岩崎夏海 / ダイヤモンド社 / 1,680円(税込)
9784478012031

 ドラッカー、経営学、高校野球、女子マネにこの可愛い表紙! の小説。先入観から遠ざけていたが'ドラッカー'を知るきっかけになればと思い 手にとってみた。

 企業ではなく非営利組織である「野球部」が舞台となり、ひょんなことから「マネジメント」(ダイヤモンド社)を片手に健気に頑張るみなみちゃん。「野球部」を「企業経営」に置き換え、ドラッカーの教えを基にチームをまとめていき、甲子園へ出場するまでの道のりを書いた小説です。
 同時に、どのような「組織」においても経営学が通じることを教えてくれている作品でもあります。
 
 「顧客に感動を与えるための組織」という定義を導き出し、マネジメント・マーケティング・イノベーションを考え、懸命に取り組んでいくみなみちゃんには"なるほど!"と何度も関心させられました。
 その中で、【「われわれは何を売りたいか」ではなく、「顧客は何を買いたいか」を問う】そんなドラッカーの言葉がとても印象的でした。
 今の時代だからこそ、ドラッカーを知る'一歩'となる作品です。
リブロ甲東園店 石田優美)

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら

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『とめはねっ!』

河合克敏 / 小学館 / 530円(税込)
9784091511973

 高校の書道部を舞台に、帰国子女の男子高校生がはじめて習字を見て引き込まれ、部活に打ち込む姿を描きます。書道は日本人なら小学校の授業で基礎的なことを全員が体験しますが、日常生活ではあまり使わなくなってしまいました。携帯電話やパソコンのメールが主流ですが、たまには正座して墨を磨るのもよいですね。
リブロ別府店 祐保博美)

とめはねっ!

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『博士の愛した数式』

小川洋子 / 新潮社 / 460円(税込)
9784101215235

 この世で博士が最も愛したのは素数。
 博士と私を結ぶものは友愛数。
 博士が名づけた息子の名は√(ルート)。

 80分という限られた時間、3人の空間は暖かく心地よい空気が流れている。
よむよむフレスポ甲府東店 渡辺友子)

博士の愛した数式

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