おすすめ本

リブロスタッフによるおすすめ本のご紹介

文庫

『貨幣の鬼 勘定奉行荻原重秀』

高任和夫 / 講談社 / 890円+税
9784062776356

この本には「荻原重秀」「柳沢吉保」「新井白石」が登場する。私の記憶では歴史上では「荻原重秀」は貨幣改鋳の悪人、「柳沢吉保」は側用人で賄賂が横行、対して「新井白石」は清廉潔白の人で前代の悪政の建て直しを図る人と教わった覚えがある。
この本は、これを全く違った角度でとらえた歴史経済小説である。徳川幕府になって5代の時が経ち、金銀山は枯れ始め、米は収穫増が滞り、支出だけが増大して、財政は火の車。検地による収入増を建策し、出世していく。貨幣の金銀の含有率を落とす改鋳をして、お金を生み出すことを何度もした。これを財政建て直しの士と言うかインフレ政策を演出した人と言うかで視点は変わる。
この本で好奇心を掻き立てられた私は次に別の著者による新書『勘定奉行 萩原重秀の生涯 新井白石が嫉妬した天才経済官僚』を読んでみることに。知的好奇心の旅のひとつの入り口としておすすめできる一冊です。
リブロ池袋本店 西田芳樹)

貨幣の鬼 勘定奉行荻原重秀

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『下町ロケット』

池井戸潤 / 小学館 / 720円+税
9784094088960

 今年TV界だけに留まらず、世間に一大ブームを巻き起こした「あまちゃん」と共に流行語大賞に選ばれた「倍返し」の著者の文庫である。年末年始書店で在庫を切らしたくない本のベスト3に入る本です。この本自体も直木賞受賞作であるから、この話題がなくともヒットは間違いなかった文庫です。
著者は過去「空飛ぶタイヤ」で大企業相手の小説を書いている。中小企業の悲哀と大企業の横暴さ=社会の通念は大企業が正しく、中小企業は嘘つきということで追い詰められていく話が続く。
 大田区の町工場を舞台に商売敵の大企業から特許侵害で訴えられ、ピンチに追い込まれていく。男達の矜恃が激突する感動のエンターテインメント長編である。
面白いこと間違いなし。 安心して購入下さい。
リブロ池袋本店 西田芳樹)

下町ロケット

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『異聞太平洋戦記 』

柴田哲孝 / 講談社 / 581円+税
9784062775762

 第二次世界大戦時における5つの事件を題材にした短編集。どの話も綿密な取材に基いて書かれているので、異聞となっているにちがいない。
東京大空襲、真珠湾攻撃、山本五十六戦死、久米島、ノモンハンの5つを扱っている。うち2編は自分の家族が体験している著者は当事者なのである。
それぞれが事実だとしたら大変なことになるが、読み手をひょっとしたら事実かもしれないという思いに変わらせる。
 そういう意味では前の作品「下山事件 最後の証言」で日本推理作家協会賞と日本冒険小説協会大賞をダブル受賞した本も続けて読んで欲しい。
'柴田哲孝'は気になる作家になるはずである。
リブロ池袋本店 西田芳樹)

異聞太平洋戦記

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『神君家康の密書』

加藤廣 / 新潮社 / 550円+税
9784101330587

京極高次、柴田勝家、福島正則 3武将の短編集。 権力者が信長から秀吉、家康へと変遷するに合わせて翻弄される武将達の生き方を描く。どの武将に付いていくかを決断して、「家」を残すことが最重要事であった時代である。武将本人だけに留まらず一族郎党までもが係わってくる。
表題作を収めた福島正則の話が一番面白い。勝者によって歴史の登場人物のイメージは変えられる。我々が持つ福島正則、加藤清正のイメージは武断派の戦上手というイメージだが実際は築城の名手であり、領国統治の面でも手腕を発揮した人物であり、武辺一辺倒だけではない。豊臣秀頼を生かすことに尽力したが、家康の知略にというよりも武力の勝者に負けて押し切られてしまったということだろう。
リブロ池袋本店 西田芳樹)

神君家康の密書

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『清須会議』

三谷幸喜 / 幻冬舎 / 571円+税
9784344420557

人気脚本家、監督である三谷幸喜による時代小説である。採り上げたのは大事件が目白押しの1582年。武田家崩壊から幕を開け、本能寺の変、秀吉の大返し、山崎の合戦、そしてこの会議。日本史上初の話し合いによるリーダーの選出をドラマティックに書き上げる。
それも現代語訳で登場人物の心中を推し量りながら、行動を語る。負けるはずの無かった柴田勝家がうっちゃりをくらう。11月映画化なので表紙に役者の写真が載り、誰がどの武将を演じるのか想像するのもまた、楽しみである。
とにかく面白い。
リブロ池袋本店 西田芳樹)

清須会議

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『冬のフロスト 上・下』

R.D.ウィングフィールド/芹沢恵  / 東京創元社 / 1300円+税
9784488291068

 「フロスト気質」以来5年振りの待ちに待った新刊です。「早く訳して、刊行して下さい」と版元の社長に頼んだほど、個人的にも好きなシリーズです。
期待を裏切らない面白さ!! 読む時は場所に注意下さい! フロスト警部のトークが面白くて、笑い出すこと間違い無し。人前で読んだらオカシイ人と思われます。
今回もイギリスの肌寒い風景描写の中で、主人公フロストは駆け回る。多重事件の中、フロストに有るのはユーモアと勘に頼る捜査。どこの社会にもいる書類仕事が苦手なダメ親父。とことん部下を庇い、官僚型上司に喰らい付いて、主義主張を通してしまうフロスト節は、健在。面白いこと間違い無し!!
リブロ池袋本店 西田芳樹)

冬のフロスト 上・下

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『密売人』

佐々木譲 / 角川春樹事務所 / 628円+税
9784758437349

直木賞作家佐々木譲による警察小説。北海道警察シリーズ第5弾。
登場人物を良く知るために、出来れば第一弾の「笑う警官」から読んでいって欲しいが、この巻だけでも十分楽しめる。部署の違う警官たちが事件を追っていき、仲間として集まって話していくとジグソーパズルのようにピースが当てはまっていく。本のタイトルの意味は終盤に差し掛からないとわからない。
リブロ池袋本店 西田芳樹)

密売人

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『歴史を考えるヒント』

網野善彦 / 新潮社 / 430円+税
9784101356617

「日本」という国の名前が決まったのはいつか?冒頭に提示されるこの質問に、わたしは正確に答えることが出来なかった。
本書は「百姓」や「自由」「経済」など、わたしたちが普段使っている言葉の語義を本書は丁寧に紐解いていく。そのことを知るだけで、世界はこんなにも変わって見えるのかという驚き。当たり前だと思い込んでいたことがそうではなくなる快感。網野史学の入門編としても楽しめる一冊だ。
網野氏の、歴史を生き生きとした人々の歴史として捉え直す言葉は、わたしたち自身のことを考えるヒントでもある。
リブロ池袋本店書籍館1F 幸 恵子)

歴史を考えるヒント

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『震える牛』

相場英雄 / 小学館 / 714円+税
9784094088212

「食の安全」への背信、「大規模焼き畑商業」と2つのテーマで物語りは進展していく。BSE問題は一時大きな問題となり、世間を騒がせた。シャッター通り商店街の話は旧くて新しい問題だ。
大型ショッピングセンターは基本的に駐車場代はかからない。低価格で商品を提供するために、肉に混ぜ物を増やしていくのはどこかの国と一緒だ。この話もどこかの国の話であって欲しい!!
話の展開にぐんぐん引き込まれていく。風評被害を恐れる企業と農家、追う刑事と記者。犯人を追い込むことが出来るのか!?食の安全は守れるのか!
リブロ池袋本店 西田芳樹)

震える牛

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『告白』

湊かなえ / 双葉社 / 619円+税
9784575513448

【謎にドキドキ推理小説 リブロベストセレクション2013】

母おすすめの一冊。「区切りどころがわからない!」という読後の感想を聞いて、娘の私も読み始めました。寝る前に読み始めたら、母の言う通り。だめだ、区切りどころがわからない! 明日も仕事なのに。親子で一気読みした記念作であるが、寝る前に読むものではない。なぜなら、この読了後のなんともいえない感想を一人では処理できないから。
リブロ福岡天神店 田島裕香)

告白

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『永遠の0』

百田尚樹 / 講談社 / 876円+税
9784062764131

【手に汗ハラハラ波乱万丈 リブロベストセレクション2013】

フィクションでありながら垣間見えるリアル、何のために生き何のために死ぬのか。
過去を紐解く物語の中で、戦争と生き方を考えさせられました。
よむよむアピタ本庄店 佐藤公美)

永遠の0

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『悪童日記』

アゴタ・クリストフ / 早川書房 / 税込693円
9784151200021

【手に汗ハラハラ波乱万丈 リブロベストセレクション2013】

面白いと話題になっていた作品ですが、そうは言ってもどうしてなの? と半信半疑で読み始めたとたん、徹底して客観的につづられた非情な日常に目が離せなくなり、一気に最後まで読んでしまいました。また、読み終わったあとしばらく呆然とした記憶があります。なぜか? は、これからはじめて読む方(うらやましい!)のためにノーコメントにしておきます。
リブロ東戸塚店 宮崎郁子)

悪童日記

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『陽だまりの彼女』

越谷オサム / 新潮社 / 税込540円
9784101353616

【瞳ウルウル人情話 リブロベストセレクション2013】

イイように振り回されました。あま~い恋愛小説のような2人のラブラブっぷりは不覚にもキュンキュン。[彼女の秘密]は何? と思わせるところはミステリー!? そして、あのラブラブっぷりが逆に切なく感じるような出来事。だけど、ファンタジーの要素がラストを温かくしている。最後にはココロがぎゅーとなります。
リブロ平塚店 吉田幸子)

陽だまりの彼女

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『横道世之介』

吉田修一 / 文藝春秋 / 714円+税
9784167665050

【瞳ウルウル人情話 リブロベストセレクション2013】

学生時代の友人たちのこと、覚えていますか? どこにでもいそうな普通の男"世之介"と仲間たちのどこか懐かしい「過去」の風景......そうかと思いきや、中盤で明かされるまさかの展開。そんな話だったなんて......世之介と仲間達のその先が気になって、夢中で最後まで読みました。
リブロecute大宮店 石田直)

横道世之介

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『新世界より 上・中・下』

貴志祐介 / 講談社 / 643円+税~752円+税
9784062768535

【興味シンシン空想世界 リブロベストセレクション2013】

時は1000年後の日本。人類は「神の力」を身につけ平和な暮らしをしていたが......。静かな始まりから、次第に異形の世界に引き込まれていく。SF・ミステリー・ホラー・冒険そして青春小説の要素もあり盛りだくさん。怒涛の展開と、この想像力溢れる世界観に夢中になるはずです!
リブロ鴻巣店 齊藤健一)

新世界より 上・中・下

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『ハーモニー』

伊藤計劃 / 早川書房 / 720円+税
9784150310196

【興味シンシン空想世界 リブロベストセレクション2013】

人の人生が管理し尽くされ、健やかに幸せであることが義務になった世界。その果てに至る未来を恐ろしいと感じるか、これも悪くないと感じるか。はるか遠い別世界のようでいて、これはもう、すぐそばに迫った未来であるように思えて、結末を薄々予想しながらも、急くように最後のページまで行き着いてしまった。今だからこそ、多くの人に読んでもらいたいSF小説です。
よむよむザ・モールみずほ店 早川雪絵)

ハーモニー

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『軍師二人 新装版』

司馬遼太郎 / 講談社 / 733円+税
9784062753456

「日本一の兵(つわもの)」と評された名将・真田幸村を、世間のイメージにある「戦国の英雄」としてではなく「一人の人間」として描いた作品。短編で読みやすく、司馬遼太郎の入門書としても最適です。『のぼうの城』で戦国に興味が湧いた方は、ぜひ読んでみてください。
リブロ福生店 西村純)

軍師二人 新装版

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『容疑者Xの献身』

東野圭吾 / 文藝春秋 / 630円+税
9784167110123

「東野圭吾は数が多くて、どれから読めばいいか...」という方には、迷わずこちらをおすすめ!『ガリレオ』シリーズの3作目ですが順不同でも楽しめるので、これにハマッたらシリーズの他の作品にも挑戦してみてください。個人的に東野圭吾の最高傑作だと思います。
リブロ福生店 西村純)

容疑者Xの献身

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